ヨーロッパの美術史をさぐるなかでルネサンス期は大変重要な時期であったとされています。近世などと呼ばれているルネサンス期以前の時代は中世とされ、中世美術の多くはキリスト教への信仰をうながすための布教として利用されていいたと言われております。実際に中世の時代に描かれた絵画作品とそれ以降に描かれた作品を見比べてみますと、そこには神々や人間の存在が大きくフォーカスされてくるのではないでしょうか。中世美術におきましては、人間的な欲望や感情が排除されたような神聖なる世界を描いた作品が多いとされています。これは中世の時代の人びとが教会に支配される抑制のなかにあったことを示していると専門家たちは述べております。